日髙本店 南九州最大級の高級腕時計・ジュエリー正規販売店

検索検索
お問い合わせ 来店予約

海からのおくりもの~真珠と珊瑚~

1月27日㈯ 10:30~19:00

1月28日㈰ 10:30~18:00

会場/日髙本店プロショップ2階

古来より人々はその神秘的で奇跡的な美しさに魅了されてきました。

特に日本産のあこや真珠、高知産の赤珊瑚は世界中で愛され、希少なものになってきています。

ぜひ、ご来場いただき「海からのおくりもの」の世界をお楽しみください。

皆様のお越しを心よりお待ちしております。

日本の海が育む宝物 〜真珠と珊瑚〜

厳しくも豊かな自然 日本周辺の海で育まれる珊瑚と真珠は独特の美しさを持ち、

世界で愛されています。両者とも他の宝石(鉱物)とは異なる生物由来の素材で

あり、それ故の「艶」を楽しむことができる宝石です。ダイヤモンドやルビー、

エメラルドなどの鉱物は光り輝き、原色の印象が強く残りますが、珊瑚や真珠は

光を吸収することで生まれる、柔らかくしっとりとした艶と色合いが特徴的です。

日本産の真珠

あこや貝から生まれる真珠をあこや真珠と呼びます。しっとりとした質感と、内側

から優しく輝くような白さが魅力です。日本では古来より天然の真珠がとれていた

ことが、昔の文書からもうかがえますが、それは稀なことであり、かつ、真円の形

のものはさらに稀なことでした。

現在のような丸くて美しい真珠は、明治期の日本で生み出されました。西川籐吉、

見瀬辰平、御木本幸吉。先人たちの発明と努力により、現在、日本のあこや真珠は、

独自の養殖技術と厳格な品質管理により、世界中でその美しさと価値を認められて

います。あこや真珠は、日本人の技術と、日本の豊かな自然によって育まれた、

日本が誇るべき宝石なのです。

宝飾用珊瑚と珊瑚礁との違い

宝飾用珊瑚は水深30メートル~1,000メートル位のところに育つ「八放珊瑚」であり、

八本の触手を持つサンゴ虫の骨格です。珊瑚礁は「六放珊瑚」という種類であり、

六本の触手を持つサンゴ虫で細かい穴が多くて脆いため、宝飾用には加工できません。

100年以上もの永い年月の間にその骨格が積もり、海の中で樹の枝のように形成された

のが原木です。その原木から様々な製品を加工します。深海から採る為、枝ぶりの良い

良質の原木は稀で、奇跡に近いといわれる程です。

成長に100年以上も要すると言われており、長い期間変わらないままの生息環境が保た

れる海域も少なくなっており、ますます希少な存在となっています。

世界で愛され続ける宝石のものがたり

光が届かないくらい深い海で育つ宝石珊瑚ですが、驚くほど鮮やかで、それでいて優しい色を放ちます。濃く深い赤や華やかで可憐なピンク、雪のように光輝く白など、様々な表情を見せてくれます。

宝石珊瑚の歴史は古く、日本へは地中海からシルクロードを経て、仏教とともに渡ってきたといわれ、現存する最古の珊瑚としては奈良の正倉院の御物として伝えられています。古来より珊瑚はあらゆる国の七宝に含まれており、身を厄災から守る宝とされてきました。特にヨーロッパをはじめとするシルクロード圏では、各国の歴史や絵画・文化として代々伝えられてきました。

土佐よさこい節の一節「土佐の高知のはりまや橋で坊さん簪買うを見た」、有名な一節の中での贈ったかんざしは珊瑚とも言われています。ただ、歴史的な背景や珊瑚の当時の価値から考えてみると、よほどの高位の人でないと珊瑚は所有できなかったはず……。一説には、幕末の土佐藩の財政を支えたのは珊瑚だとも言われており、江戸幕府に美しい珊瑚の存在を知られてはならないといった当時のことがわかるような “土佐のわらべ唄”(お月さんももいろ)も残っています。

真珠と人類の歴史も古く、米国の宝石学者であるクンツ博士はその著書の中で「自然のままで、その完璧な美しさを誇る真珠は、人類が最初に出会った宝石である」と記しています。すでに紀元前4000年頃には人類が真珠と関わりを持っていたという記録があるそうです。最初は食用の貝の中から偶然、虹色に輝く白い珠を発見したと考えられていますが、見つけた人はその美しさにびっくりしてしまったのではないでしょうか。

紀元前1500年から紀元後頃になると、真珠について明確に記した文献が古代ギリシア、古代ローマ、ペルシア、インドなどで発見されています。日本でも魏志倭人伝に、邪馬台国の卑弥呼の娘が魏の王に白珠5000孔(真珠5000個)を献上したと記されています。

神秘的でロマンティックな存在である真珠はその美しい円の形から「縁を結ぶ」とされ、愛情の象徴とされています。英国王室や日本の皇室の女性たちをはじめ、多くの要人に愛され、公式な場面でよく身に着けられています。

反面、「人魚の涙」「月のしずく」という呼び名からもうかがえるように、涙の象徴ともされている真珠。悲しみの場でも主張しすぎず、相手を慮ることができるのは、真珠特有の優しくて柔らかい印象のおかげとも言えます。