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お久しぶりです。
日髙です。
昨日5月20日は「世界計量記念日」でしたが、
皆さん、この記念日のことをご存知でしたか。
1875年5月20日に、欧米17ヵ国間で「メートル条約」が結ばれました。
この「メートル条約」は世界的な度量衡の統一を目的としており、
メートル法が国際的に採用されたことで、
標準化された測定単位が確立されたのです。
「メートル条約」締結の125周年を記念し、1999年「世界計量記念日」として制定、
翌年の2000年から実施されているそうです。
さて、本日のポイントは「世界的に標準化された測定単位」の確立。
すべてのものに対して「世界的に標準化された測定単位」が存在しますが、
私からは時計にまつわるものについてお話したいと思います。
時計にもいくつか不可欠な「世界的に標準化された測定単位」がありますが、
その中でも”1秒”という単位が非常に重要になってきます。
そして、単純に”1秒”といっても、原子時計、電池式時計、機械式時計において
それぞれ全く異なる仕組みで設定されていて興味深いです。
原子時計では、セシウム(Cs)という原子の共鳴周波数の
”9,192,631,770Hz” が1秒の基準になっています。
これを利用して、なんと7000万年に1秒しかズレないという
極めて高い精度が計測できています。
先日話題になった、1台5億円で受注開始された光格子時計のニュースで
原子時計を知った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
電池式時計だと、水晶の振動を利用して1秒を測っています。
これは水晶の特徴である、電圧を加えると正確に 32,768回振動することを利用しています。
電池式時計の精度はひと月にどのくらいズレるか”月差”という単位で表され、
一般的なものだとプラスマイナス10秒から20秒といわれています。
機械式時計でも、振動を利用することは同じです。
振動数を計測する対象は”てんぷ” という部品で、これが1秒間に振れた数を計っています。
8振動や10振動というワードを耳にしたことがあると思いますが、それが振動数です。
現在の主流は8振動/秒 ( 28,800振動/時 ) で、
高精度のものになると、10振動/秒 ( 36,000振動/時 )
いわゆるハイビートと呼ばれるものになっていきます。
振動数が高くなるにつれて精度も高くなっていきますが、
一方で部品の消耗が激しくなる特徴があります。
少々マニアックな箇所になりますが、
各社の代表的なムーブメントの振動数を調べてみました。
ブランド | ムーブメント | 振動数 | 主な搭載モデル |
ブライトリング | B01 | 8振動/秒 (28,800振動/時) | ナビタイマー、クロノマットなど |
オメガ | キャリバー3861 | 6振動/秒 (21,600振動/時) | スピードマスタープロフェッショナル |
グランドセイコー | 9SA5 | 10振動/秒 (36,000振動/時) | SLGH005(白樺モデル) |

↑ブライトリング B01

↑オメガ キャリバー3861

↑グランドセイコー 9SA5
こう見てみると各ブランド違っていて興味深いですよね。
もっと深く調べて、またおもしろい話題があったら共有します!
今回は単位について書かせていただきました。
いつものブログと比べると文章量が多いですが、
ぜひお時間のある際に読んでいただけたら嬉しいです。
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