~悲しみの席には~
先日、お客様から「この時期は、お世話になった方へのお別れも十分にできずに
寂しくて心残りだわ」というお話を伺いました。
今回の自粛でご遺族の方も、やむなくご自宅で身内だけの葬儀にされたそうです。
故人を偲びお別れをする最後のセレモニーは、
残された人にとっても心を整理する大切な時間・・
そんな話をしながら、故人との思い出を私にして下さいました。
人生には、いくつかのセレモニーがあります。
誕生したとき、成人したとき、結婚したとき、・・・etc
今回は、そんなセレモニーに相応しい6月の誕生石・真珠の
『悲しみの席でのジュエリーマナー』についてお話します。
悲しみの席に参列する際に、ジュエリーを身に着けるか悩まれる方も多いと思います。
確かに和装文化の日本では、結婚指輪以外のジュリーはマナー違反とされていましたが、
現在の洋装文化では、ジュエリーを身に着けることで正装となります。
その昔、イギリスのエリザベス女王がチャーチル元首相の国葬に真珠のネックレスを
身に着け参列したことから、真珠がモーニングジュエリーとして認知されるようになりました。
(Mourning=喪 モーニングジュエリーとは、故人や親族を敬い身に着けるジュエリーのこと)
涙の象徴として表される真珠は、悲しみの席に相応しいジュエリーなのです。
真珠なら何でもいいの?
と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、決してそうではありません。
実際に、悲しみの席で、いろいろな真珠を身に着け参列されている方を目にします。
『その真珠はこの場に合わないのに・・』と思いながらも、
見知らぬ方には声を掛けることも出来ずにいる私です・・・
まず、真珠は、アコヤ真珠の白やグレー、黒蝶真珠が一般的で、
あまり大き過ぎず球形の真珠が良いとされています。
(バロックなどの変形の珠や、色味の華やかなゴールデンの真珠等はNGです)
アコヤ真珠 2点セット
(参考商品)7.0㎜~7.5㎜ ¥132,000~
黒蝶真珠 2点セット
(参考商品)9.0㎜~9.9㎜ ¥385,000~
ネックレスは、40㎝位の首元に美しく沿った長さのものを。
ロングや悲しみが重なるとされる多重連の物はマナー違反です。
またピアスやイヤリングもぶら下がりではなく直結のタイプを身につけましょう。
これであなたも素敵な大人の女性です。
母娘で真珠の貸し借りの話を伺うことも多いのですが、
成人、社会人になった記念には真珠を揃えてあげることをお薦めします。
大人の女性としてのマナーをお母様からお嬢様へ伝えるよい機会でもあり、
『このお嬢さん、しっかりしているわ』と周りの方から
素敵な大人の女性として認められる機会になるかもしれません。
「自分たちの時代は、何も買ってもらえなかったから真珠も自分で買ったけど、
娘には買ってあげたかった」と言う母から、
成人を過ぎてからですが、私は真珠を買ってもらいました。
その時の母の言葉は、今でも覚えています。
今回は、悲しみの席でのジュエリーマナーの一部を紹介しましたが、
いかがでしたでしょうか。
次回は別のテーマでお話ししたいと思います。
素敵な大人の女性を目指して!
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