オーバーホール
皆さんは、時計の「オーバーホール」とはどんなものかご存知でしょうか。
一定期間使用された全ての時計に「オーバーホール」という
メンテナンスが必要となってきます。
「オーバーホール」とは、全ての部品を分解し、洗浄した後、
不具合部品を交換、修復を行いないながら、組み立てて、
許容範囲の精度まで戻してあげる作業のことです。
今回、私がオーバーホールを行った時計は、
スイス製メンズの、自動巻き3針のタイプになります。
時計を触った時や分解する時に、不具合を見つけられたら、
組み立てが楽に進みます。
今回は、機械汚れが原因で調子が落ちているみたいなので、
超音波洗浄を行い、組み立てます。
機械の土台は地板と呼ばれ、500円玉位の大きさです。
その地板の上や下に注油しながら部品を組み込んでいき、
時計を組み立てていきます。
組み上げられた時計は、2週間位時間をかけ、
精度を微調整していきます。
今回の修理は、オーバーホールとゼンマイ交換で完了です。
同じ時計でも、使用環境や使用年数などで、様々な個性がでてくるのも、
機械式時計の、魅力の一つではないでしょう。