時計と磁気
まだまだ暑い日が続いておりますが、
夜は大分涼しくなってきましたね。
現代の時計の不具合で最も多いトラブルの一つが、
携帯電話やパソコンなどの電気機器に時計を近づける事で、時計も磁化してしまい、
時計が止まったり、遅れたり、進んだりする症状があります。
これを、時計の磁気帯びと言います。
磁気帯びすると、クオーツ時計は、止まり・遅れの症状が現れ、
機械式時計は、止まり・進みの症状が現れます。
進みと言っても、急激な進みで、
一時間のうちに時計の針が物凄い速さで進むようになります。
磁気は目に見えないものなので、沢山の電化製品が出回っている現代では、
何処で磁気帯びしたのかを断定することは容易ではありません。
それでも原因の場所が判明しないと、
何度も同じ症状がでてしまうのも厄介なところです。
私達にはお客様の磁化した場所は分かりませんが、
時計が磁化しているかどうかの確認はできます。
それは、方位磁石です。
方位磁石に時計を近づけて針が振れるようなら、時計は磁化しています。
方位磁石の針が大きく振れるほど、強く帯磁しておりますので、
磁気抜き器を持っているところに、相談する事をお勧めします。
抜いたほうがいいと思うのが一般的な考え方ですが、
時計の状態で抜かないほうがいいと判断する場合もあるので、
一度専門家に相談してみるのがベストだと思います。
ちなみに、デジタル時計は磁気の影響を受けないので、安心してご使用下さい。
時計は狂わないと思いがちですが、精密機械であることを忘れずに、
大切に扱っていきたいと思います。
当店の磁気抜き器です。
時計の大きさを気にすることなく使用できるので、とても助かります。