秒針と目盛
まだまだ寒いですが、昼間は暖かい日も増えた気がします。
今回は、時計の秒針の動き方について書いてみたいと思います。
秒針には、流れるように動くスイープ運針と、
チッチッと跳ねるように動くステップ運針があります。
機械式時計にはスイープ運針、
クオーツ時計にはステップ運針が多い印象があります。
ステップ運針の秒針は、全て文字盤の目盛りの上を
きれいに進んでいると思われがちですが、実は違います。
ほとんどの時計は目盛りのどこかで秒針と重なり、
どこかの位置では目盛りから外れていきます。
しかし、この症状は不具合ではありません。
時計の針は、歯車についています。
時計は歯車の集合体であり、
時計を動かすために連結しております。
くっついている歯車同士は、すき間がないと動く事が出来ません。
人もギューギュー詰めの電車や、エレベーターでは息苦しくなりますよね。
時計も、息ができるすき間が必要なのです。
秒針と目盛りがずれていくのは、
この歯車のすき間が原因だと言われています。
気づいてしまうと凄く気になってしまうのですが、
時計を動かすためにすき間は絶対に必要なのです。
しかし、私の知る限り、全ての目盛りの上に秒針をのせている時計があります。
それは、グランドセイコーです。
バックラッシュオートアジャスト機構を採用する事により、
歯車間のすき間を強制的に極消化しているそうです。
私自身は、秒針がずれない時計も気持ちいいですし、
少しずれてしまう時計も個性があって、それはそれでいいような気が致します。